家本主審の被害者面が許されない理由;問題は「浦和のみとつながったこと」「鹿島と浦和でファウル基準が違うこと」

スポンサーリンク

 昨年のJリーグ・チャンピオンシップ第1戦で、浦和の興梠にPKを与えた家本政明主審が、試合後に批判を受けてFacebookアカウントを閉鎖したことについて語っています。

炎上したレフェリーがSNSと心を閉ざした理由 (livedoorスポーツ)

 この記事に書かれていることが全面的な論点そらしで、呆れて物も言えない内容でしたので、正しい情報をまとめました。

1. 問題点は「SNSで情報発信を試みたこと」ではなく「浦和側の選手とのみ一方的に友だちになっていたこと」

 この記事だけ読むと、「家本主審は発言権を奪われた!なんて可哀想なんだ。」と感じますが、これは全くの嘘です。誰も彼がFacebookをコミュニケーションツールとして利用したこと自体は批判していません。

 記事内では完全に隠されていますが、家本主審のFacebookアカウントが問題視されたのは、彼が浦和の柏木陽介選手と友だちになっていたことです。これは、「裁判官が被告と友だちになっている」のと全く同一。この状態で被告側に有利な判決が下されれば、不正を疑わないほうがおかしいです。「なんで公平さを守ろうともしない人物が大一番で起用されたのか」と批判されただけです。

 公平さが何よりも求められるレフェリーが特定のクラブの選手と交流を持つのは不適切であることは、一欠片でも常識を持ち合わせている人間であれば当然に理解できます。誤審うんぬんとは全く関係なく、家本主審の振る舞いはあまりにも無責任でした。

 にもかかわらず、この記事では、「家本主審は公人としての立場を慎重に守りつつ発信をしていた」かのように書かれています。利害関係者との友人関係を公然と披露することの一体どこが、「公人」としての振る舞いなのでしょうか。批判されているポイントを隠して論点ずらしに走ったことは、言い訳のしようがないほどに不適切な行為であったことを自白しているに等しいです。

 さらにひどいのは、自らが年俸2000万円以上を受け取っている公人の立場としては明らかに不適切な行為をしたのが問題であるのに、「子どもがなにかを言われて帰ってくるからFacebookを閉鎖した」と何の関係もない子供の件を持ち出して同情を買おうとしているところ。自分の不始末を子供を持ち出して乗り切ろうというわけです。自らの罪を認めて謝らないから子供にまで迷惑がかかっているのに、この期に及んで論点ずらしでしのごうとは浅はかとしか言えません。
スポンサードリンク

2. PKの判定で問題視されたのは、「その接触が激しかった」かではなく、「より激しい浦和のファウルは全て流された」こと

 この記事では、「このゴールについては様々な意見が生まれた。激しい接触ではなかった、PKをとるほどのものではなかった、誤審ではないかと最初からヒートアップした。」と書かれています。これは明らかに不適切な説明です。

 はじめに、サッカーに詳しくない方のために説明すると、実はファウルかファウルでないかの基準は主審に一任されています。「不用意に、無謀に、または、過剰な力で」身体的接触を行ったときに主審はファウルと判断できるわけですが、「不用意に、無謀に、または、過剰な力で」という部分には必ずしも明確な基準はありません。

 もちろん、国際的な常識の目安はあります。例えば、西大伍選手がファウルを取られた、真横からのショルダーチャージについては世界的にはポジション争いでごく当たり前に行われているプレーであり、これでファウルを取るトップレベルの主審はほぼいません。これでファウルでは、Jリーグはデュエル不在のガラパゴス諸島と化し、世界のサッカー界から置いていかれます。

 ただ、先程も言ったように、これは誤審ではありません。単純に審判が下手なだけです。家本主審が下手だからといって、それがイコールで誤審なわけではないです。

 では、何が誤審なのかというと、ファウルの基準が統一されないことです。あるときはノーファウルだったのに、次に同等に激しい接触があった際に今度はファウルだとすると、それは誤審としか判断できません。

 そう、チャンピオンシップの試合で問題になったのは、浦和がいかに激しい接触を仕掛けてもすべてノーファウルだったのに、より弱い接触であった鹿島の西選手のみが反則を取られた点です。例えば、以下の画像をご覧ください。






 これは偶然読売新聞に掲載されていた写真ですが、浦和の李忠成選手が鹿島のファン・ソッコ選手のユニフォームを引っ張って、決定機を阻止した場面です。さきほどの西選手のプレーと比較すると、

西:「横」から「肩」で「五分五分」なポジションの相手に対して「非決定機」に接触
李:「後ろ」から「手」で「有利」なポジションを押さえた相手に対して「決定機」に接触

 李選手のプレーははるかに悪質です。さきほどの西選手のプレーがPKになるならば、このプレーも当然PK。それどころか、決定機阻止で退場になるはずのプレーでした。

 しかし、浦和の選手は、西選手以上の接触をいくら繰り返しても全てがノーファウル。つまり、PKの場面でのみ基準が異なっており、完全な誤審でした(もし誤審ではなく意図的に基準を変えたのであれば、買収されていたわけでもっと大変です)。

 以上をまとめると、今回の家本主審の言い分のおかしいところは、

・一方の利害関係者のみと関係を持ち、公人としての立場を弁えなかったこと
・PKの場面でのみファウルの基準が明らかに異なったこと

を追求されているのに、

・公人として慎重に発言していた
・他に問題となるプレーはなかった

かのように情報を隠し、さらには

・子供がかわいそう
・PKの場面では激しい接触があった

と、もはや何の関係もない論点そらしに終始していることです。論点をそらさないと回答できない時点で、今回の家本主審の行為が説明不能な内容であったことは明白ですね。

 主審たるもの「李下に冠を正さず」の精神で、ミスはミスとして認めて少しでもレベルアップにつとめてもらいたいものです。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク